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【NYダウ・S&P500・NASDAQ】アメリカ主要3指数、聞いたことあるけどこれって何?

アメリカの主要3指数である、『NYダウ』『S&P500』『NASDAQ』の違いはご存知でしょうか?

経済ニュースなんかを見ていると必ず出てくる単語ですね。

なんとなく括りが違うのはわかるけど、どう違うのか明確に説明できないし、特徴もはっきり捉えられていない、という方に、わかりやすく解説します。

NYダウ平均株価

アメリカの株式といえばこれ、というほど有名なNYダウです。

正式名称は『ニューヨークダウジョーンズ工業株価平均』です。

工業と付いていますが昔の名残

NYダウは主要な30社の株価平均値

様々な業種にわたる主要な30社の株価の平均値です。

NYダウの計算方法は単純平均ではなく、株価を合計して除数で割った値です。

除数とは、いい感じに調整するためのある値です。
銘柄選定する際に株価が大きく変動しないよう調整する必要があり、そのために除数を用います。

ちなみに現在の除数の値は約0.147です。

NYダウという名前ですがNY証券取引所(NYSE)上場企業だけではなく、NASDAQ上場銘柄も含まれます。

NYダウに含まれる銘柄

2020年6月現在のNYダウに含まれる銘柄は以下の通りです。

アップル IBM P&G
アメリカンエキスプレス インテル ファイザー
ボーイング ジョンソンエンドジョンソン レイセオンテクノロジーズ
キャタピラー JPモルガンチェース トラベラーズ
シスコシステムズ コカ・コーラ ユナイテッドヘルス
シェブロン マクドナルド VISA
ウォルトディズニー 3M ベライゾン
ダウ メルク ウォルグリーン
ゴールドマンサックス マイクロソフト ウォルマート
ホームデポ ナイキ エクソンモービル

超有名企業が軒を連ねます。

NYダウ銘柄選定基準

この30社の銘柄選定は以下のような基準で決められています。

  • 時価総額が大きい
  • 企業として極めて高い名声
  • 数多くの投資家からの関心
  • 持続的な成長
  • セクターバランスに寄与

長期間業績が悪かったりする企業はNYダウの銘柄から外れて、別の好業績銘柄が替わりにNYダウに仲間入りします。

そういう新陳代謝の仕組みがあるため、NYダウは長期的に上がり続けるわけです。

NYダウに含まれない大企業も

ただ大きな会社だからNYダウの銘柄に入るかというと、全くそうではないです。

GAFAMのうちApple、Microsoftは入っていますが、FacebookやAmazon、Alphabet(Google)なんかは入っていませんね!

S&P500指数

S&P500はアメリカ市場全体を最もよく表している指数です。

S&P500はNYダウに比べると銘柄数や数値の計算方法が異なります。

S&P500は主要500社の時価総額加重平均の指数

銘柄数はその名の通り500社です。

対象銘柄の時価総額合計を、基準となる時点の時価総額合計で割って計算します。

時価総額とは『株価×株式数』です。

基準となる時価総額は1941~1943年の平均を10としています。

S&P500の2020年6月19日終値が3097.74なので、ここ80年ほどで約300倍に膨れ上がったことになります。

S&P500に含まれる銘柄

S&P500にはNYダウに含まれる全30銘柄は全て含まれます。

時価総額の指数であるため、大企業ほどS&P500に影響を与えます。

NYダウの構成銘柄で、S&P500の25~30%を占めます。

NYダウに含まれなかったGAFAMがすべて含まれ、それらはS&P500指数の20~25%を占め、存在感は大きくなり続けています。

 

S&P500銘柄選定基準

S&P500の銘柄選定基準は以下の通りです。

  • 時価総額61億ドル以上
  • 十分な流動性
  • 浮動株の割合が50%以上
  • 財務の健全性/業績
  • セクターバランスに寄与

NYダウとS&P500どちらも似た値動き

どちらも主要な大企業に引っ張られる指数であるため、同じような値動きになります。

30銘柄の株価の平均をもとに算出しているNYダウより、時価総額を見ていて銘柄数の多いS&P500の方がアメリカ市場をより正確に表しているとの見方が主流です。

(あのバフェット氏もS&P500を推しています!)

NASDAQ-ナスダック総合指数

NASDAQは新興企業に特化した指数です。

NYダウやS&P500に比べてボラティリティが高い(値動きが激しい)のが特徴です。

NASDAQはハイテク株の時価総額加重平均の指数

新興企業に特化したNASDAQですが、最近はGAFAMを始めとしたハイテク企業が銘柄に入っています。

NASDAQ株式市場に上場する3000を超える銘柄すべての時価総額加重平均で算出した指数です。

1971年2月5日を100として計算しています。
2020年6月19日の終値が9946.12なので、50年ほどで100倍になったということです。

NASDAQに含まれる銘柄

NYダウやS&P500の銘柄にも含まれる企業が多くあります。

もちろんGAFAMは入っており、他にCiscoやユナイテッド航空なんかも含まれます。

NASDAQの注意点

NASDAQは高いパフォーマンスを発揮しています。

一方、NYダウやS&P500に比べると注意すべき点が2つあります。

  • 値動きが激しい
  • 手数料・信託報酬が高い

ITバブルで5000ポイントを超えたが、その後バブル崩壊で2000ポイント台まで下落し、5000ポイント回復までに15年掛かっていることを考えると、NYダウやS&P500に比べると値動きは激しいです。