最近は米国株投資が常識になりつつあります。
色んな書籍、著名なビジネス系Youtuberなどを拝見すると、必ずと言っていいほど超長期投資、米国株ETFをすすめてきます。
米国株ETFの超長期投資が、もっとも手堅くリターンを最大化させる手法であることは、過去のデータや色んな情報から明らかですね!
我が家も例に漏れずNISA、積立NISA、ジュニアNISAを駆使して、米国株に積み立てています。
とはいえ、まだ円建て資産(特に現金)の方が大きいので、中期的には有望な米国株に手を出したいなと考えています。
さて、先日ややこしい海外株式投資の際の税金について記事を書きました。
今回は海外株式投資の際に考えなければならない為替差損益について解説します。
- 初めての米国株投資をする人
- 初めての外国株投資をする人
- 投資歴下の上~中の下ぐらいのレベルの人
前提として、国内の証券会社から外国株を買う場合を想定しています。
「細かいことはいいから結論だけ知りたい!」という方のために以下に結論をまとめています。
- NISA口座または特定口座(源泉徴収あり)を使う
- スプレッドの小さい為替取引を利用する
- 外国株投資用口座に他国通貨を残さない
Contents
為替取引で利益があれば『雑所得』扱い
外国株式投資のハードルを上げているのが税金とか為替の話です。
配当金には外国と国内で税金がかかり、確定申告しないといけないなどなど複雑です。
更に複雑化している背景には為替の影響です。
円高のときに米国株を買うと、株価上昇、配当金、ドルの値上がり、と3重で儲ける可能性が出てきます!
ただし株価、配当金に税金が掛かるように、ドルの値上がりに対しても税金が掛かってしまいます。
為替による収益は『雑所得』に分類され、給与所得以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。
確定申告をすると雑所得税率20%の納税が必要になります。
税負担以上に重い『税の計算』
納税すれば丸く収まるのは間違いありません。
ただ、いくら納税するかが問題です。
これがとってもややこしい。
・円を他国通貨に換えたとき
・外国株を買ったとき
・外国株を売ったとき
・配当金が出たとき
都度為替レートを乗じて円換算しなければ、結局株でいくら、為替でいくら、もうかった損した、という計算ができません。
いったいいつどこの為替レートを使えばいいのかとか分からないですよね。
でも安心してください!
ポイントさえ抑えておけば難しい計算をしなくて済む方法があります!
外国株投資はNISA口座か特定口座(源泉徴収あり)を使う
実は『NISA口座』もしくは『特定口座(源泉徴収あり)』にすれば煩雑な計算が不要です。
NISAはそもそも税金が掛かりません。(上限120万円)
特定口座(源泉徴収あり)では、株価上昇による利益のほか、為替差益も株の譲渡益として源泉徴収されます。
ただしこの方法には条件があります。
株の売買前後で為替を保有してだけでも、持っているだけで為替差損益が発生してしまうことです。
そんなときに使えるのが円貨取引ですが…
円貨取引で楽々♪でもスプレッドが広すぎ…
円貨取引をすれば為替の影響を考える必要がありません。
円貨取引とは、外国株購入と同時に円を外国通貨に両替してくれる取引方法です。
これであれば口座に他国通貨が残ることはなくすぐに円に両替されるので、為替差損益は発生しません。
しかしこれにも問題があります。
円貨取引でのスプレッドが非常に広いことです。
円貨取引でのスプレッドは、例えばSBI証券のドル円でいうと、25銭に設定されています。
往復で0.5円も取られてしまいます!
100万円分の取引をしようと思ったらミニマムで5,000円も取られるなんて…
少しの手間でスプレッドを小さくできる
このスプレッドを最小化できれば、無駄なお金を払わずに外国株に投資できます。
スプレッドを小さくするためには、提携している銀行口座での為替取引が有効です。
SBI証券なら住信SBIネット銀行、楽天証券なら楽天銀行、です。
住信SBIネット銀行なら、ドル円のスプレッドは4銭、往復でたったの8銭です!
100万円に対してスプレッドが800円なら、まだ納得できますね。
提携銀行からの外貨送金には注意点も
ただし注意点があります。
買おうとしている株の購入額に対して、ちょうどぴったりの額で両替する必要があります。
なぜなら口座に他国通貨を残しておくと為替差損益が出るからです。
多めに両替してしまった場合は、当日中に残った他国通貨で投信の外貨建てMMFを買いましょう!
そうすれば為替差損益が出ません。
このポイントだけ覚えておけば、若干手間は発生しますが資金面のロスなく、超複雑な計算する手間もなく、安心して外国株取引ができます。