商品の内容が分かりにくくて、結局何なのか、どういうときにメリットがあるのか分からない。
外貨建てMMFという商品があります。
最初外貨建てMMFについて調べようと思ったときチンプンカンプン!
どこにもわかりやすく書いてないんですよね。
ベースの知識ありきの説明しか見つかりませんでした。
つまり、わたくしめの知識不足だっただけですが…。
そんな、外貨建てMMFの右も左も分からない方のために記事にまとめました。
投資の初心者というには見くびりすぎていて、中級者というにはおこがましい、そんな方に向けて書いています。
Contents
外貨建てMMFとは証券会社版の外貨預金
SBI証券には外貨建てMMFなるものがあり、開くと以下のような商品が並んでいます。
何やら外貨の種類とファンドの名前、利回りが並んでいます。
外貨建てMMFっていったい何?
外貨建てMMFとは投資信託の一種です。
MMFというのは、『Money Market Fund』の略です。
…よくわかりませんね。
外貨建てMMFの前にMRF(円建て)を理解しよう
そもそも証券会社は銀行ではないので個人の預金ができません。
現金を置いておく場所がないということです。
株や投信を買い付けするたびに銀行から証券会社に入金して購入を、都度行う必要があります。
都度入金は面倒なので、MRF(Money Reserve Fund)という投資信託を作って、そこに入金させていました。
つまり証券会社における普通預金の役割がMRFです。
MRFというのは主に国債で作られた「普通預金のようなもの」で、株や投信買い付けの際にはMRFの資金を使って買い付けることをしていました。
MRFは当然低金利時代には配当もあまり出ず、現在は縮小傾向。
SBIグループや楽天グループでは、銀行内にすぐに証券口座に現金を移せるような仕組みを持たせています。
MRFの外貨建て版が『外貨建てMMF』
MRFが理解できたらあとは簡単。
外貨建てMMFとは外貨を証券会社に置いておくための「外貨預金のようなもの」です。
- 為替による変動リスクがある(MRFと異なる)
- 信託報酬がかかる(MRFと同じ)
- 利回りが期待できる(MRFと異なる)
MRFはゼロ金利の円建てのため利回りは期待できません。
(円の金利が上がれば話が変わります。)
金利が高い国の通貨であれば利回りが期待できます。
現在は世界的な低金利時代ですけど…。
外貨建てMMFはどういうもので構成されているの?
外貨建てMMFは投資信託なので目論見書があります。
以下はSBI証券の外貨建てMMFです。
SBI証券の米ドル建て『ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド』を見てみましょう。
コマーシャル・ペーパー(CP)とは、短期社債だと思っておけばOKです。
他の外貨建てMMFも似たような構成になっています。
外貨建てMMFの多くがこのようにCP・社債で構成構成されています。
為替を除いた変動リスクはかなり小さく、リターンも小さいのが特徴です。
外貨建てMMFにはどんな種類があるの?
多くの証券会社で扱っているのは、米ドル建て、豪ドル建て、ニュージーランド建て、トルコリラ建て、南アフリカランド建て、です。
つまり米ドル建てと高金利通貨建です。
外貨建てMMFは何に使うのか?
どんなときに必要なの?
外貨建てMMFが理解できたところで疑問がわいてきます。
外貨預金との違いは?
外貨預金との違いはほとんどありません。
銀行で外貨を保管しておく方法が外貨預金、証券会社で外貨を保管しておく方法が外貨建てMMFという理解で問題ありません。
為替リスクは当然ありますが、外貨ベースでの元本割れはないです。
証券会社が倒産しても全額保護されます。
そしてわずかにですが外貨預金より利息が高いです。
換金性が高く、外貨預金より手数料が安い場合が多いです。
正解です!
外貨建てMMFは、外貨預金に比べると若干買い付けが面倒ですが、外貨預金の代わりとして買うのもありっちゃありです。
それよりも外国株などを買うために外貨をプールしておく場所としての使用がオススメです。
外国株を購入する際、円建てで購入するとスプレッドが25銭とか掛かってきます。
暴利ですよね…。
銀行で外貨を購入して証券会社の外貨建てMMFにプールしておく方が賢いやり方です。
スプレッドは住信SBIネット銀行であれば4銭です。
外貨建てMMFと外貨預金は税金の種類が異なる
外貨建てMMFは投資信託なので、外貨預金とはかかってくる税金の種類が違うので注意です。
- 外貨建てMMF:値上がり益は譲渡益として20.315%課税
- 外貨預金:為替差益は雑所得として、利息は源泉分離課税として、20.315%課税
まとめ
・外貨建てMMFとは投資信託の一種
・証券会社版の外貨預金(為替リスクのみあり)
・外国株などを買うために外貨をプールしておく場所としての使用がオススメ
ではまた!